がんばった学校を発表して何が悪いか

大分県教委は26日、県内の小学5年生と中学2年生を対象に4月に行った一斉学力テストの平均点が優秀だった学校名を公表した。大分県教組は「学校の序列化につながる」と反対している。(中略)県教組は「テストの結果で学校が評価され、教育現場が混乱することは明らか」と反対する声明を出した。
(朝日新聞 http://www.asahi.com/national/update/0926/SEB200509260008.html)

序列化とは何を意味しているのだろう。高校や大学での序列化とは主に学力順位が固定するということをいうが、校区が決まっている小中学校で学力発表によって学力順位が固定されるというのは考えにくい。
この場合、テスト結果の発表に問題があるとすれば、地域の学力差がわかることだ。学力の特に高い、あるいは低い地域がある。順位や点数をすべて明らかにすると、学力に限ったことだといっても地域序列があからさまになる。それは好ましくない。上の記事では優秀校の発表となっているので、その点は問題ない。
後半で何を問題としているのかがわかる。テストの結果で評価されたら教育現場が混乱する? テストの結果で評価せずに学力評価などできるか。要するに評価されたくない。彼らにとって、問題は教師の能力の序列化だ。
高所得地域と低所得地域とで学力差があるのは当然という反論があるかもしれない。しかしその差を縮め、あるいは逆転してみせる教師がいる。教え方は簡単ではないだろうし、そういう教師になるのも簡単なことではないが。
とりあえず、発表の結果混乱した教師を交代させるのが学力向上に効果的と思われる。