パロマ 4

パロマ製品は安全装置を構成するコントロールボックスにはんだ割れが相次ぎ、かつ不正改造が容易だったことから、同省は製品に欠陥があったと認定した。
緊急命令は昨年11月、CO中毒による死亡事故が続発した松下電器産業の石油温風機に対して出されて以来、2例目。
浴室乾燥機やシュレッダーでも事故が相次ぎ、消費者の不安が広がっていることから、同省としてもパロマ側に厳しい措置をとり、製品の安全に対する姿勢を示す狙いもあるとみられる。
(朝日新聞 8月28日 http://www.asahi.com/national/update/0828/TKY200608280213.html)

経産省は問題の7機種で安全装置にはんだ割れが生じ、不正改造を招く欠陥がある点も初めて認めた。
(日経新聞 8月28日 http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20060828AT3S2801O28082006.html)

問題発覚後の点検で器具の不正改造が200件以上確認され、経産省は容易に不正改造できること自体が製品の欠陥に当たると判断した。
(東京新聞 8月28日 http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006082890205200.html)

どんな話がでるかと発表を待っていましたがこんなもんでした。はんだ割れという欠陥と不正改造による一酸化炭素中毒との間に直接の関係がないという意味ですね。直接のつながりがないので、容易に改造できること自体が製品の欠陥にあたると判断したと考えなければ仕方がありません。
そうすると、今後開発する製品については、改造ができないようにブラックボックス化する必要があります。
不正改造の主体は販売店や修理業者でしょうから、今後は販売店や修理業者に回路図や基板の修理方法を知らせてはいけませんし、部品は組み上げられたモジュールでしか供給してはいけません。
部品の供給ができなくなったら買い替えてください。安全のため、10年に一度は買い替えましょう。
見せしめのためにパロマを叩いていると思わせつつ、世論の支持を得て、大手メーカーに圧倒的に有利なルールが確立しました。
僕の勤めている会社では、ずっと前からそういう流れに沿って仕事しています。危険な改造をするバカがいるので、改造できないように設計し、部品の販売を縮小し、修理方法は教えず、回路図も見せません。それがバカとバカに関った人とメーカーの安全のためなのです。有能なユーザーや修理業者の方々にはご迷惑をおかけしていますがそういう時代になってしまいました。
しかし僕自身は、そういう情報を公開し部品を売ってくれる、勇気あるメーカーが好きです。