福井叩きは面白いですね

sui2006-06-22

日銀の福井総裁がマスメディアに叩かれている。叩き方が面白い。
「もうかれば何をしてもいいのか。」(要約)ってのがあった。ファンドに投資したらだめらしい。ファンドだけが問題じゃなくて投資で儲けるのは労働の否定なのでだめらしい。なら、投資をすべてを違法にするか。それもなかなか美しい。銀行預金も一種の投資だから当座預金以外禁止にすべきだ。と思うのだが、庶民が銀行に預金して利子をもらうのは許されるらしい。まあ、庶民以外が資本を蓄積するのは全面的に不許可ってことだ。そういう世界の実現に向けて日夜奮闘している記者さんだとお見受けした。それもまた一興。応援するので理想の実現にがんばってもらいたい。
「庶民が銀行に預金したら利子はほとんどない。日銀総裁はボロ儲けだ。庶民にはそんな率は考えられない。」(要約)というのもあった。考えられない人を庶民と呼ぶらしい。書いた記者、庶民を相当にバカだと思ってる。銀行預金以外に利殖の手段を知らないのが庶民。たとえば同時期に投資信託がどういう値動きをしていたか。いいファンドを選んだ人は、庶民でも年利数十パーセント稼いでいる。投資信託は1万円からでも始められる。そんな情報を知るはずもないのが庶民。
最悪の場合すべてを失う可能性がある投資とリスクのほとんどない銀行預金とを同列で比べることはできない。この当たり前のことを「怒っている庶民」は理解しているのかな。理解しながら鬱憤晴らしをしているのだと思うのだが、本気で怒っている人もたくさんいるような。
福井総裁の問題点は、日銀総裁というポジションにありながら特定のファンドとの取引を続けていたこと。中立性を疑うと言われてもしかたがない。
現在の村上の立場が容疑者だからといって、以前に村上と取り引きしていたこと自体に違法性や道義的問題はない。それを批判するのは後づけの因縁づけでしかない。
金持ちや権力者を自由に叩ける雰囲気になると権威的なメディアにも頭の悪そうな煽り記事がたくさん出てきてとても面白い。